投資知識ゼロからの5万円株式投資

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全く事情を知らない人間が100日後に死ぬワニはなぜ炎上してしまったのかその原因を考えてみた。

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皆様こんにちは


こんな事ブログで書いておきながらなんですが、ブログ主はなんと100日後に死ぬワニを読んだことは全くありません!スケベ心で流行に乗っかっておくために最終日だけ読んでおこうと思っていましたが、昨今の炎上を見て興覚めしてしまいそれっきりでした。



作品に対して興味は無くなりましたが、電通案件など揶揄されその炎上具合は気になりました。そこで株取引で泣かず飛ばずで絶賛退場中の当ブログが今回なぜ炎上してしまったのか、というのをコンテンツを見ていない人間の立場だからこそ考察が捗るのではと思い、その原因を大きく3つに分け、バカ真面目に書いてみました。

 

 

 

原因1:【死】に関連するコンテンツを扱っているというリスクを関係者が軽視していたのでは

 

 

ワニは100日後には死にます。アニメと言えど死は死です。身近であるにもかかわらず畏怖の対象である死という概念は読み手に無意識に近親者やペット、自身に死を投影させたはずです。死を扱うコンテンツは非常にエモーショナルになりやすいコンテンツです。



だからこそ、100日後に死ぬワニに対してある種、親近感や同情心が沸く、そして結末はどうなるのかという感情が沸いたのではないでしょうか。



そういったコンテンツに対し、死の結論はどうであれ、その後の対応がリスク軽視をしていた感がぬぐえません。



ネット上でなんとなく腹落ちするコメントがありました。

 

ゲスト出演したコラムニストの小田嶋隆氏(63)は、「人が死んだら四十九日とか、初七日とか、黙っているものなのに、いきなり告知があったのが、ちょっと余韻がなかった、そういう話じゃないでしょうか」

 

headlines.yahoo.co.jp

 

どうやら最終話の興奮や消沈が覚め止まぬ中、メディアミックス展開を始めたとのことですが、これは悪手だと思います。どのタイミングがいいかは議論の余地ありですが、100日目にいきなりはあんまりだ、という考えもあるかもしれません。



作者は図らずとも、ここまで影響を及ぼすメガコンテンツになるとは想像していなかったかもしれませんが、【死】という出来事に関し、人々は敏感になる事は考慮すべきだったかもしれません。平たく言うと関係者は【たかがアニメキャラのシナリオと甘く見ていた】のではないでしょうか。



死というコンテンツに関し物議を醸したものはぱっと思いつく限り以下が言えると思います。



余命1カ月の花嫁

ja.wikipedia.org

 

ニコ生中に富士山頂から滑落した生主

www.j-cast.com

 

アメリカの有名なジャーナリストの自殺についてのNewsweekの報道の在り方について批判を受ける(英語)

www.fastcompany.com

 

 

死というコンテンツを扱う以上は受け手はエモーショナルになること、リスクを重く受け止めるべきだと思います。仮にアニメであってもです。

 

 

 

原因2:お金儲きを公言する事に後ろめたさを感じる心情を汲み取っていなかったのでは

 


ネットでは嫌儲というスラングもあるぐらい、人が利益を上げたり儲かる事を良しとしない勢力がいます。それは理不尽に近いある種の妬みに由来するかもしれませんが、世の中タダなものは無いわけで、対価を払う必要はあります。よって、何でもかんでもお金稼ぎを悪とするのは如何かとは思います。



しかしそもそも日本の社会で【お金を稼ぐこと】をオープンにする事は良しとされない風潮はあることは留意すべきです。



そのバックグラウンドは日本ではお金を稼ぐことに対して幼少から殊の外、教育を施される機会を与えられず、学問として学ぶ事はあれど実学として市場原理を身をもって経験する機会はせいぜいアルバイトか、社会人になってからミクロ経済をぼんやりと身をもって知る事に原因があると考えます。



良いか悪いかは別としてアメリカではガレージセールで要らない物を売ったり、ジュースやクッキーを売りお小遣い稼ぎを行う、【自分でお金を稼ぐ】という成功報酬型の文化があります。小さいころから市場原理とは何か?というものを実学でぶわけです。ほしいものが有れば自分で知恵をしぼって考えて稼ぎな、というわけです。海外ドラマやアニメでよく見る光景だと思います。

 



一方で日本はむしろ慎ましさを美徳とすることを叩き込まれます。お金を稼ぐことを公言する事に対し、ある種のタブーのような扱いをうけ、政治、宗教、そしてお金を人に話すことは避けろ、とまで言われます。



【死】というコンテンツをそんざいに扱った上に、【お金稼ぎ】を結び付けてしまったことで、嫌悪感が加速し批判が急増してしまったのでは、と考えます。

 

原因3:ビジネスの根本的な前提が抜け落ちている

 

商品/コンテンツの最終的な良し悪しは消費者が決める、ということです。これが拡大解釈されて【お客様は神様】とまで言われる所以です。

 


ブログ主は当該コンテンツを読んでいませんが、一連の流れからこれはまっとうなビジネスであると解釈しています。

 


広告代理店を始めとする仕掛けを行う企業若しくは一介の企業の部署は消費者の潜在的なニーズを開拓し、悪くいば消費者を洗脳し、知らずのうちに商品/コンテンツを手に取ってもらう、訴求する事に注力します。

 

その手法はマーケティング戦略に於いて重要なファクターであることであり、必要不可欠である事は否定できません。

この世の中に於いて【知らず知らずのうちにマーケティング戦略に踊らされている】ということはごまんとあります。消費者はあまりに無防備で、仕掛ける側はそんな消費者を【ちょろい】と見下している構図が長年続いているのです。ステルスマーケティングステマなんかも消費者を舐めてる典型例だと思います。

 


しかし、SNSが発達し、誰もが望みさえすれば平等に情報を得られるようになった今日において、人の見る目はシビアになってきました。単純には騙されなくなってきたのです。

 

 

ステルスマーケティングが詐欺事件にまで発展したペニオク事件

ja.wikipedia.org



商品/コンテンツを最終的に評価するのは消費者であり、製品の良し悪しを決めるのは仕掛ける側ではありません。この基本原理が抜け落ちたまま、議論されているのが見受けられます。

 



その前提を蔑ろにして、【仕掛けて何が悪い】【金儲けして何が悪い】【タダで見てるのに】等という論調は、普段から私は消費者をカモにして軽視していますよ、と宣言している様なもので、仮にどんな形でも商いを行っている人間がこのような無責任な発言をしている事自体、おかしな話です。

 



Twitterやメディアでは上記のような思慮に欠ける発言をしている著名人がいますが、私はその人間が生み出す製品やコンテンツは一切買いません。

 

 

BSE狂牛病問題での吉野家の担当者の失言

 

”どうしても心配で食べたくないという人は食べなければいいのではないか”

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画像出典:

【話題】『吉野家』瀕死状態!ネットユーザー「吉野家いじめ続いてるなw」 | ☆☆元銀行員の株日記☆☆BLOG(ブログ)

 


お客様は決して神様ではありませんが、選択権を持っています。軽視していい存在ではありません。

 


コンテンツをただで見ているだけだから消費者に当たらない、という意見もあるかと思いますが、潜在的なお客になり得る可能性もその時点では判断できません。興味があるからわざわざ100日後に死ぬワニというコンテンツを見ているのではないでしょうか。



飲食店の前でお品書きを見ているお客がいて、店員は入ろうか悩んでいるお客に向かって【冷やかしなら他所に行け】【見るだけなら来るな】と言うでしょうか?【何名様ですか?】【いまお席空いてますよ】と入店を促すものではないでしょうか。この時点ではお客じゃ無いにしてもです。



タダで垂れ流しているコンテンツを見るだけでは消費者と言えないのであれば、なぜテレビでコマーシャルを流すのでしょうか?CMも見る分には当然無料ですがマーケティング戦略の一種で無作為に潜在的な顧客を炙り出すために企業側は莫大な費用を投じて流しているのではないでしょうか。

 

 

100日後に死ぬワニが紆余曲折を経て最終的に収益化を意図していたのであれば、コンテンツはあくまで種まき、CMと同じです。興味を持ってもらい、有料コンテンツ(映画やキャラグッズ、コミックス)への購買へ繋げるのであれば、閲覧者は紛れもなく潜在的な消費者です。その消費者の言葉や感情を軽視するのであれば、コンテンツを拒否されるのは必然の結果ではないでしょうか。100日間見守ったわけですから。

 


それをタダで見ている人間が文句を言うな、金稼いじゃいけないんですか?というのは論点のすり替えに他ならず暴論極まりない発言です。なら最初から所在を明らかにして真っ向勝負をすべきです。

 

 

いつのタイミングでメディアミックス化が決まったかはこの際どうでも良いですが、そもそも100日後に死ぬワニを収益化させることを広告代理店や関連企業とタイアップして利益を得る筋は何ら悪くはありません。



商品企画に携わる方なら分かると思いますが、1つの製品を世に送り出すために、企画から仕様/コンセプトの決定、デザイン(コンペ)、資機材の調達から生産、物流網、得意先への販促、そしてリリース迄のスケジュールは製品にもよりますが年単位の期間を要するのは当然のことであり、年間の在庫コントロールが容易な一般消費財ならまだしも、時節や季節、トレンドを伴う製品をリリースする場合は相当のリソースを割く必要性があることは想像に難くはありません。



100日間で図らずともそれができるという事は、正直寝言は寝て言ってくれよというわけであり、個人の力ではまず不可能、相当な力を入れている事は分かるはずです。



作者は案件は一人で行ったとその論調を曲げようとはしていないようです。



消費者は確かに無防備ですが、バカではありません。

 

バカにされている、と消費者に思われた時点で100日後に死ぬワニというコンテンツは終わってしまった、という事を仕掛けた側は真摯に受け止めるべきでしたが、あまりに消費者を見下し続けていたのか、甘く見たために状況は沈静化しておらず今に至っているとブログ主は思います。見てないのに言うなって話ですが。



もう既に多方面の業界が動き出しビジネスの領域に足を踏み入れているのに【一人で考えた】とか言っているなんて釈明にもなってないですし、火に油を注ぐだけです。



製品/コンテンツに対し、批判を受けているという事はまずは製品そのものについてレビューし、またマーケティングアプローチが悪かったのでは、と考えて、軌道修正していれば少なくとも【ずっと見ててこれからも応援している】という外野でワイワイ言う私のような人間ではなく、作品を愛する良質な顧客だけは守る事ができたのではないでしょうか。

 

 

 

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