アイルランド留学のメリット/デメリット
皆さまこんにちは。
本人も驚くほど久しぶりにブログを更新しました。
振り返ると、お盆前が最後の更新でした。お盆の後は、出張したり、お仕事したり、そしてお仕事したりしていました。
ところで今、自宅の留守を預かり、たらこスパゲティ作りに勤しみながらブログを書いています。世の中広しといえど、たらこスパゲティを作りながら株ブログでアイルランド留学について書いているはわたしだけではないでしょうか。
しかしスパゲティ本体が見つかりません。どこにあるのでしょうか?10分近く捜索中で後工程に支障をきたしています。スパゲティの本体はどこですかー!?
さて、1カ月ぶりの更新でなにを書くのかと言えば、なんと!株の話ではないのです!留学の話です。突然の方向転換に一体誰得情報よ!といった感じです。
はい、愛読させて頂いているSUKEさんのブログに影響受けました。 www.sukeafrica.work
過去の辛くも楽しかった留学生活に思いを馳せ、アイルランドの留学あれこれ、について複数回書いてみようと思います。今回のお題は
アイルランド留学のメリット/デメリット
をアイルランドの大学留学経験者の立場で考えてみます。
わたしが留学した当時はアイルランドにいく、なんて言ったら
・英語圏?
・イギリスの一部?(殺されるぞ)
・寒いよねー(アイスランドではない)
等々あまり認知されている国ではありませんでした。じゃあ今はどうなのか、と言われても、日本人のアイルランドへの関心度は計りかねますが、メジャーな留学先としての認知度は当時は高くは無かったと思います。日本からやたら遠いですし。
正直、大昔の話なので今と勝手が違うと思います。誤った情報を配信しないように、一部ググったりしています。誤記があれば都度修正していきたいと思います。
なぜアイルランドを留学先へ選んだのか?
サッカーが好きで、元々アイルランド代表のファンでした。またアイリッシュミュージックや文学作品に興味があったこともあり、留学先の国々を調べた際、候補の一つとして検討していました。
調べれば調べるほど素朴な国民性、美しい景観や神秘的な文化に惹かれ、しかも日本人(アジア人)が全然いないという。英語圏でこんなとこ滅多にないやろ、めっちゃ勉強できるやん、と思ったことが決め手でした。
就活でもありふれた留学より、アイルランドに行った、ていうほうが、どこそれよ?と食いつきあるかな、とやらしい期待も正直ありました。
アイルランド留学のメリット・デメリットは?
留学する前にメリット/デメリットというのは深くは考えてはいませんでした。ただ、変わったところに行ってみたい、日本人が少ない所で勉強したい、そう思ったぐらいです。実際に生活してみると、やはりメリット/デメリットはあるもので、その辺つらつら書いていきたいと思います。
メリット
・人が優しい
抽象的です。当たり前ですが、全ての人間がステレオタイプのように優しいとは限らない事は前提です。どの人種にも言える事である点、個人の主観として参考程度に留めおき下さい。
よく書籍(地球の歩き方)やネットでまことしやかに語られる、道端で地図とにらめっこしていたら声掛けられる、なんて話が度々目にしますが、ほんまかいな、と留学前には半信半疑でしたが、実際によく声を掛けられます(ダブリンに関しては主にホームレスと酔っ払いにですが)。
個人のエピソードとして、地方を一人旅した際に、泊まろうと思っていた村唯一の宿がオフシーズンで開いておらず、足も無く、小さな町で途方に暮れていた謎のアジア人のわたしに、初老の女性が優しく声を掛けて頂き、温かい食事を提供頂いた上に、家に泊めてさせてもらいました。
わたしはアイルランドとオーストラリアの大学生活を経験し、両国には非常にお世話になりました。キャンパスライフを振り返ってみるとアイルランドの学生の方は、素朴で、人当たりが良く、優しかった気がします。ズバズバ物を言う感じでもなく、そういった感覚は日本人の気質に会う気がします。
でもまあ、どの国にだって心優しい人は沢山いるのは当然だと分かっているのですが、アイルランド人の素朴でホスピタリティのある面は色々な国を訪れた今でなお印象が深いです。
一方で、大学生よりも下の若い世代の人は、保守的に国であると同時に、移民に対し結構シビアなユーロ圏であるが故に奇異な目でアジア人をみる子もいます。まあ、、、教育の問題もあると思いますし、物珍しいんだから仕方がない、と割り切っていました。
・美しい/素朴な景観に癒される
どこまでも広がる緑の世界と、のどかな風景は見ていて飽きません。特に長距離バスや電車から風景を眺めていると、ふと、日本からえらい遠いとこまで来たなぁ、と感慨深い気持ちになります。自然豊かな美しい景観も魅力の一つです。
・歴史と文化が深い
ケルト神話に代表される伝承、歴史を持ち、またアイリッシュパブや音楽に代表される独特の文化が魅力的です。そこかしこに遺跡が残っていて、歴史の深さを感じる事ができます。
・アジア系の留学生が非常に少ない(都市による)
アイルランドは国際色が豊かというより保守的で移民を容認しない印象を受けます。故にアジア系の留学生は少なめです。
それなりの語学力で大学付属語学学校に留学すれば、現地大学生と仲良くなる機会も多いですし、ネイティブイングリッシュの友達も沢山できます。日本人留学生も少ないので日本語を耳にする、使う時間が現地では誇張なく1秒もなく、英語だけの環境に没入できます。短期間でも語学力UPができると思います。
・格安でユーロ圏へ旅行ができる。
ライアンエアー等のLCCを使えば閑散期なんか往復1万円以下で主要ヨーロッパ諸国へ足を延ばせます。但し、LCCはハブ空港ではなく、地方空港への乗り入れが多いため注意が必要です(例:イギリスならヒースロー空港ではなくスタンステッド空港やガトウィック空港へ乗り入れ)。
わたしも当時、休暇を利用しLCCとユーロスターを始めとする高速列車を利用して西ヨーロッパや北欧を一人旅しました。
・パブ文化最高
アイルランドは日本でいう居酒屋のような【パブ】がどこでもあります。日本ではHUBなんてお店もありますが、あのスポーツバー的な雰囲気を無くして、さらにクラシックにして、食事は提供しない、ピークタイムには人人ヒトだらけ、な感じがアイリッシュパブです。お酒を飲めなくても、ソフトドリンクが有るので、飲めない人でも大丈夫です。いるだけで色んな人とおしゃべりして、仲良くなれる社交場です。
曜日によってはアイリッシュミュージックの演奏会があったり、音楽に合わせてアイリッシュダンスが始まったり、それはもう中々な日本では体験できない文化だと思います。
わたしが留学していた大学はキャンパス内にアイリッシュパブがあったので平日は気分転換に1杯だけひっかけて友達とチャットして、図書館でみっちり勉強、週末は人でぎゅうぎゅう詰めになったパブで酒を飲み、そのままCity Centreのパブをはしごして現地民と触れ合い寮で朝まで飲む、そんな生活をしていました。
地方の古き良きパブへ一人で行くと、見かけない顏がきた!アジア人だ!だれやおまえ!?みたいな雰囲気になり、結構ぐいぐい話しかけられます。
ギネスをおごってもらいながら、おごってもらってばかりじゃ悪いよ、と時におごりながら、話をするのは凄く楽しいですし、異文化コミュニケーションを通じて語学の勉強にもなります。日本でもいろいろなパブへ足を運びましたが、外見や雰囲気はおっ、と思ってもあのコミュニケーションスタイルまで真似ているお店は出会ったこと有りません。
あとギネスやキルケニー、バルマーズ(マグナーズ)が安い!
・話のネタになる
アイルランドってそもそも認知度が高くはない留学先と言えます。アイルランドが大好きでよく訪れる、というコアなファンもいますが、一般的に見ればそうでもない、どういった国か実態が見えてこない国と言えます。そんな国に留学としたのなれば、どんなところなのよ?どうしてアイルランドなのよ?と食いつきが結構いいです。
デメリット
・国内移動がしんどい
鉄道も整備されていますが、地方へ行くならバスがファーストチョイスだと思います。国際運転免許証を所持していればレンタカーもオススメです。日本と同じ右ハンドル、左側通行なのでそこまで違和感はありません。但し、レンタカーはマニュアル車が多い点、また交通事情として、信号の代わりにRoundaboutがあり、これは見慣れていない日本人にはコツをつかむまでは戸惑うかもしれません。
・だいたい天気悪い
1日の中で天候の変化がコロコロ変わります。留学生活がうまくいっていない時に、アイルランドの淀んだ空を見ていると、憂鬱な気持ちになります。逆に陰気な感じが好きな方にはお勧めかもしれません。わたしは頭痛持ちで、天気が良くないとよく頭が痛くなっていました。
天邪鬼な天気ですが、曇り空の先に見える晴れ間を見るのがわたしは好きでした。
そして傘は必須です。慣れてきたらささなくなるんですが。
・訛りひどい
大学とかは慣れれば理解できるのですが、お店やパブでの地元民の訛りっぷりと言ったら半端ないです。映画なんかでもアイリッシュ訛りって揶揄されますよね。
映画、スナッチなんかアイリッシュ訛りがよく分かります。ブラッドピッド演じるミッキーがまさにそれです。
・食事はお察し下さい
主菜がジャガイモ、副菜もジャガイモ、なんてことままあります。そして、日本食が恋しくなります。
日本の食材も手に入りにくく、キッコーマンの醤油をお店で見ただけで日本を思い出し感動するレベルです(当時)。わたしは、アイリッシュブレックファーストやジャガイモを使った料理は結構好きでした。外食もファストフード以外は高いので自炊は必須だと思います。
・通貨がユーロ
ユーロ/円は為替レートが米/豪/加ドルに比べて円安なので、学費や生活費が掛かってしまいます。物価も安いとは言い難いです。
・娯楽が少ない
ネットもあり、ショッピングセンターもあるので、不便には感じないですが、やはり娯楽に欠けるのは否めないです。気が付けば学業を軸に、パブ通い、近所のTK・Maxxで掘り出し物探し、ネット、旅行くらいしかしていませんでした。まったりとした生活が好きな方はお勧めかもしれません。
また行きたいTK・Maxx
・ファッションがあまり楽しめない
ダブリンなんかはZARAやH&M、TOPSHOP(今もあるのかな?)等ファストファッションのチェーン店はありますが、基本大味なデザインでファッション性に乏しいお店しかありません(上述したTK・Maxxはデザイナーズブランドが格安で手に入るので重宝しました)。
学生も背中には機能性を重視したバックパックを標準装備し、地方なんか丈詰めされてないジーンズを地面に擦らせながら歩くような人も当時多かった気がします。まあ留学しにきてるんだから、おしゃれなんてええやん、なんて思いながらも、小奇麗にはしていました。
・ホームシックになるかも
わたしはダブリン以外の都市に留学をしましたが、上述の通り日本語を忘れるのではないか、と思うくらい日本語を使う機会は生活の上で皆無でした。大学には日本に興味がある地元民もおり、アサインメントを手伝ったりする際に片言の日本語を使う事はあっても、そのほかは全て英語漬けの環境です。
そうすると、段々日本が段々と恋しくなってきました。
外の世界から日本を見ると、やはり自分は日本人なんだ、という気持ちがふつふつと湧いてきます。一方でその日本人としてのアイデンティティを共有する/表現できる相手がいないと寂しくなるものです。
そんな中、年末に差し掛かった時、留学先の大学の教授から日本から送られてきた、と数の子をおすそ分け頂いたのですが、それと親から差し入れされたお味噌汁と一緒に口にした時、なぜか涙がほろほろ流れてきました。よもや人生において数の子を食べて泣くとは夢にも思わず、日本が恋しいのだなぁと実感しました。日本を感じさせるものが地方には全くありませんでした。
まとめ
・語学を勉強できる良い環境がある。
・史跡めぐりや、自然を満喫した方にお勧め。
・刺激を求める人は物足りないかも。
・ホームシックに注意。
メリット/デメリットについて書きましたが、東京都と地方があらゆる面で異なるのと同じように、アイルランドも同じことが言えるので、全て当てはまる話では無いと思いますが、アイルランドは魅力的な国に変わりはありません。ぜひ留学先の一つとしてご検討ください。
次回もアイルランド留学について書いてみようと思います(株は?)